こんにちは。ナダの山口です。みなさん、ラテン映画というとどんなイメージをお持ちでしょうか?
「明るく陽気な映画」?「恋愛シーンの多い甘い映画」?いえいえ、ラテン映画とくに、南米が舞台だったり実際に南米の映画監督によってつくられた映画は社会問題を鋭くとらえたり、豊かな芸術性が表現されたとても味わい深い映画ばかりです。
日本で公開されているラテン映画は、アメリカやアジア圏の映画より少ないですが、それでも良質で不思議で迫力ある映画がたくさんあります。今日は、劇場公開された作品で、ネットやでも鑑賞できるラテン映画をご紹介しますね。お正月休みに熱くなること間違いなしのお勧め映画です。まずは、5作品をご紹介いたします。

※作品の評価を5つのカテゴリーで★をつけています。
★の数や種類は筆者の独断と偏見ですので、ご了承下さい。

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中南米オススメ映画10選
<前編①~⑤>https://mexico-market.net/archives/75
<後編⑥~⑩>https://mexico-market.net/archives/539

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①『最終目的地』

◆製作年・・・2009年
◆制作国・・・アメリカ
◆舞台・・・・ウルグアイ
◆監督・・・・ジェームズ・アイヴォリー
◆出演・・・・アンソニー・ホプキンス, 真田広之, ローラ・リニー, シャルロット・ゲンズブール, オマー・メトワリー

◆ストーリー◆
アメリカの大学で教授だった男が、ある作家の伝記を書くためにウルグアイを訪れる。そこは、様々な国から色々な事情で一緒に暮らす大人たちがいた。運命的な男女の出会い。戻るべきか留まるべきかの葛藤。運命の男女を優しく見守りながらも、自分たちの残りの人生を自分らしく必死で生きようとする人たち。それぞれの事情を抱えながら、異国の地でしなやかに慈悲に満ちた生活を描いた大人の映画。

ワクワク度 ★★★★
ハワハラ度  ★
ウルウル度  ★★★★
ポップコーン&コーラ度  ★
ナッツ&コーヒー(ウィスキー)度  ★★★★

ポップコーン&コーラ度は、気軽で楽しい映画という表現方法です。ポップコーンとコーラが合う映画というニュアンスです。
ナッツ&コーヒ(ウィスキー)度は、ガツンと来る、渋くて思い出に残る映画というニュアンスです。

◆感想☕◆
南米でもウルグアイという日本人には馴染みのない国での群像劇。異国情緒があって美しいウルグアイの自然と人々の生活ぶりの映像を見ているだけで楽しくなる。登場人物は、国籍も職業も違うが、恐らく全員30代以上の人たち。訳ありの人たちだけど、どこか育ちが良さそうな人たちばかりで、そんな人たちの前向きな逃避行ぶりが清々しい。

☆DVDで見れます。

②『エスコバル 楽園の掟』

◆製作年・・・2015年
◆製作国・・・フランス、スペイン、ベルギー、パナマ
◆舞台・・・コロンビア
◆監督・・・アンドレア・ディ・ステファノ
◆出演・・・ ジョシュ・ハッチャーソン、ベニチオ・デル・トロ、ブラ                                     ディ・コーベット、アナ・ジラルド、カルロス・バルデム
◆ストーリー・・・兄と二人で楽園を求めコロンビアにたどり着いたカナダ人青年ニック。美しい海とコロンビア人女性に惹かれ、距離を縮めていく。しかし、その女性の叔父は有力な政治家であると同時に麻薬王であった。その麻薬王に認められて、重要な仕事を任されるが、次第に悲劇へと向かっていく。

☆DVD見れます/アマゾンプライム見れます

ワクワク度  ★★
ハラハラ度  ★★★★
ウルウル度  ★
ポップコーン&コーラ度  ★★★
ナッツ&コーヒー(ウィスキー)度  ★★

 

◆感想☕◆
結構ハラハラした。欧米のバックパッカーが麻薬王に追い詰められ、瀬戸際で力を発揮する底力は目が離せない。南米ではギャングが有名だが、コロンビアは、ギャングも黙る恐ろしいカルテルが国を治めているようなもの。どこの国のギャングよりもたちが悪いのだ。しかし、本当に悪い人は、実は皆から愛されていて、敵に回すと怖いというのがやっかいなんだと。なぜなら、悪い人を敵回すイコール悪い人を支持している人も敵に回すから。悪人の笑顔と怒った時の顔のギャップがさらに恐怖心を植え付けます。

③『モーターサイクル・ダイアリー』

◆製作年・・・2004年

◆製作国・・・イギリス、アメリカ
◆舞台・・・アルゼンチン他、南米全体
◆監督・・・ウォルター・サレス
◆出演・・・ガエル・ガルシア・ベルナル、ロドリゴ・デ・ラ・セルナ、
ミア・マエストロ
◆ストーリー・・・アルゼンチン大学の医学部生チェ・ゲバラは、友人のアルベルトとおんぼろバイクで南米一周旅行に乗り出した。それは、南北10000キロを2人乗りで横断、まして無計画に進むという無謀な旅だった。かわいい女性との出会い、南米の遺跡に感動したりしながら、徐々に南米の社会問題へと直面していくのだが。

ワクワク度  ★★★★
ハラハラ度  ★★
ウルウル度  ★★★
ポップコーン&コーラ度  ★★★
ナッツ&コーヒ(ウィスキー)度  ★

 

◆感想☕◆全盛期のガエル・ガルシアベルナルが演じたからか、とてもハツラツと正義感のあるチェ・ゲバラに好感を持てた。
将来の革命家はどんな旅をしていたのだろう?というのが、この映画のテーマだと思うのだが、なんてことのない若者の楽しい旅という反面、1960年代の当時の貧しい南米の現実を垣間見るゲバラの対応と友人のアルベルトの対応の違いは、やはり革命家の卵としての違いがあるんだなと思えた。いろんなテーマがあるけど、ロードムービー的な見終わった後の、南米横断の追憶と爽快感が感じられた。

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④『夜になる前に』

◆製作年・・・2000年
◆製作国・・・アメリカ
◆舞台・・・キューバ、アメリカ
◆監督・・・ジュリアン・シュナーベル
◆出演・・・ハビエル・バルデム、オリヴィエ・マルティネス、アンドレア・ディ・ステファノ、ジョニー・デップ、ショーン・ペン

◆ストーリー・・・1943年キューバの田舎に生まれたレイナンド・アレナスは、貧しかったが美しい母親に愛され詩作に目覚めていく。しかし、アレナスが思春期を迎えるころは、キューバ革命が最盛期を迎え、資本主義を打倒することが国民の義務であるとされ、アレナスの芸術活動は弾圧される。また、自身がゲイであるため、より一層の迫害を受けるが、それでも好きな男性との恋愛を謳歌する。しかし、国の陰謀により刑務所に送られたことで、アレナスはキューバを捨て自由を求めニューヨークへ向かうのだが。

 

ワクワク度  ★★
ハラハラ度  ★★
ウルウル度  ★★
ポップコーン&コーラ度  ★
ナッツ&コーヒ(ウィスキー)度  ★★★★★

 

◆感想☕◆バナナの木とサトウキビが生い茂る農道を走る軍隊車。アイスクリームショップのテラス席でアイスを楽しむ男たち。キューバ現地で撮影された、見ていてまるでキューバにいるように映像を満喫できる。また、ストーリーも良い。特に、大きな起伏があるわけではないのにずーと引き込まれてしまう、主人公アレナスの感情や行動が繊細だ。キューバってこんなにゲイが多いの?って思ってしまうが、それよりも、キューバ革命の成功の裏には、小さく偉大な芸術家の犠牲があったのだと考えさせられる映画。

◆DVDで見れます。

 

⑤『バベル』

◆製作年・・・2006年
◆製作国・・・アメリカ
◆舞台・・・モロッコ、アメリカ、メキシコ、日本
◆監督・・・アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ

◆出演・・・ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、
ガエル・ガルシア・ベルナル、役所広司、菊地凛子
◆ストーリー・・・モロッコで猟銃で遊んでいた兄弟は、アメリカ人女性スーザンを誤って撃ってしまう。スーザンは夫のリチャードと関係回復の為に旅行に来ていた。メキシコでは、国境付近でリチャードとスーザンの子供が家政婦の甥であるサンティアゴの過ちによって荒野に放り出されてしまう。日本では、口のきけない女子高生が父との関係に悩み、父の仕事について調査しに来た警察官と関係を持とうとする。アメリカ、メキシコ、モロッコ、日本。関係のない人たちが、あるアイテムをきっかけに関係線が結ばれていく。しかし、ちょっとした勘違いから、物語はちぐはぐな世界へと変貌してしまう。

 

ワクワク度  ★
ハラハラ度  ★★★★
ウルウル度  ★★
ポップコーン&コーラ度  ★
ナッツ&コーヒ(ウィスキー)度  ★★★★★

◆感想☕◆4つの国が近く感じられる映画。いや、遠い国で起こった、どこにでもあるような事件。

ちょっとした過ちで、人を苦しめ、自分の人生を無駄にしてしまう人生の儚さや人間のエゴのようなものを見せつけられ、遠い国で起こったことも他人ごとではいられない気になる。何がつながっているのかわからないような、わかるような、自ずと色々考えてしまう映画。モロッコ、アメリカ、メキシコ、日本とどの国も十分にその国の現状や雰囲気を描き出している。

 

まとめ:

いかがでしょうか?アメリカ映画みたいに、ポップコーン片手に気軽に見れるような映画ではないのですが、南米の密林のような濃くて、深い内容ばかりの映画です。雰囲気に合わせて、南米原産のナッツやコーヒーを楽しみつつ、時にはウィスキーを少しづつなめながら観るとまた、雰囲気も変わってより一層楽しめると思います。

最後まで、お読みいただき本当にありがとうございます。それでは。

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