こんにちは。ナダの山口です。今回は、メキシコの先住民についてご紹介します。

走る民族と言われるタラウマラ族の女性たち

メキシコ国内には、約70もの先住民がいると言われ、世界でも稀に見る多民族国家です。メキシコの人口は、約1億2千万人で、先住民は全部合わせると、4千万人近くいると言われています。およそ3割近くの人たちが先住民ということになります。

多くの民族は、文化や言語、習慣は違えど、互いに尊重し合い、共存共栄をしています。我々、日本人から見ると、同じ地域の中で違う民族が暮らしている様は、とても多様性豊かで、不思議な気がします。それぞれの衣服、言葉、食べ物や習慣が違う有り様はまるで万華鏡のような世界です。先住民に対する差別などもありますが、どの民族も誇りを持って豊かな生活を送っていると思います。

 

ここでは、メキシコの多様性を感じることのできる主な10つの

先住民について紹介しますね。

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メキシコに住む主な先住民の紹介

名前:タラウマラ族

生活地域:チワワ州
人口:約7万人
言語:タラウマラ語
特徴:走る民族、別名ララムリとも呼ばれている。100km以上を素足やサンダルで走る。
性格は大人しく内向的。チワワ州の銅渓谷という高地で近代生活とは程遠い生活をしている。

セリ族

生活地域:ソノラ州
人口:約1000人
言語:セリ語
特徴:ソノラ州海岸付近に住む人口1000人にも満たない少数民族。海ガメを祖国創造の主として
敬っている。漁業で生計を立て、海ガメを食べ、また、甲羅を建築用資材としても活用している。
朗らかで友好的。顔に草木のペイントで化粧する。

マサテコ族

生活地域:オアハカ州
人口:約9万人
言語:ポポロカ語
特徴:口笛を使って数キロ離れた同じ民族の人たちとコミュニケーションが
取れる。鳥や花柄の刺繍が得意。

ツォツィル族

生活地域:チアパス州
人口:約29万人
言語:ツォツィル語
特徴:紀元前1世紀頃からチアパス州に住むマヤ系の民族。サンファン・チャムラや
サンクリストバル・デ・ラス・カサスに住み、農耕や牧畜で生活している。また、ヤシの葉や
マゲイの帽子や籠、バッグ、刺繍織物など工芸品も作る。

サポテカ族

生活地域:オアハカ州の山岳地帯、海岸地帯
人口:約30万人
言語:サポテカ語
特徴:紀元前6~紀元後8世紀頃に、現在の世界遺産モンテ・アルバン中心に繁栄した。
進歩的で優秀、手先も器用な民族で経済的、社会的にも優位に立つ人が多い。
イスモ地方のテワナと呼ばれる民族衣装はフリーダ・カーロが好んで着ていたという。
また、山岳地帯のティオティトラン・デル・ヴァジェは羊毛を使った天然染料で作る
タペテと呼ばれるメキシコの高級な絨毯が世界的に評価を集めている。

トトナカ族

生活地域:イダルゴ州、ベラクルス州、プエブラ州
人口:約9万人
言語:トトナカ語
特徴:8世紀末頃、メキシコ湾岸の平野部の肥沃な土地に移住し、農耕を中心に発展してきた。
古代よりバニラビーンズの栽培で成功を収めた。

ウィチョール族

生活地域:ナヤリト州、ハリスコ州
人口:約2万人
言語:ウィチョール語
特徴:農耕と狩猟ともに行う。彼らの文化で有名なのが、向精神性のあるサボテンを「ペヨーテ」崇めている。このペヨーテを摂取し独特な儀式を行っており、その文化を守り続けている。
高地に住み、外界とは離れた生活を営んでいる。

プレペチャ族

生活地域:ミチョアカン州
人口:約10万人
言語:プレペチャ語
特徴:14世紀頃、ミチョアカン州のバツクアロ湖周辺に王国を築いた。
かつてアステカ王国に攻撃をされるが服従しなかった。金細工や家具、
カヌー作りの技術に長けている。

ミシュテカ族

生活地域:オアハカ州
人口:約50万人
言語:ミシュテカ語
特徴:10世紀頃、サポテカ文明後にミトラやモンテアルバンを統治した。呪術の習慣を持っている。
また。農耕で生計を立てるが、細かな刺繍織物や金銀細工、木工技術で工芸品を販売している。

ナワ族

生活地域:サン・ルイス・ポトシ州、イダルゴ州、プエブラ州、ゲレロ州、ベラクルス州など
人口:約150万人
言語:ナワトル語
特徴:メキシコ最大の先住民族でアステカ王国を築いたアステカ族の末裔。農耕が中心だが、
狩猟も得意。

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先住民との接しかた

友好的な民族から内向的な民族などこれだけの先住民がいるので、先住民との接し方は一概には言えません。
ただし、ほとんどの先住民族は、警戒心が強いのか、恥ずかしがり屋が多いという印象を受けます。
いくら悪意がなくても興味本位で、日本人だけで先住民に近づくのはトラブルの元になるのでお勧めできません。
また、チアパス州近辺の先住民は、写真を撮られることを嫌います。
先住民の衣装は色鮮やかで刺繍が美しく、ついつい写真を撮りたくなるのですが、許可なく撮影することは止めましょう。

差別について

統計によると、先住民は、社会的地位が低い仕事に就いているというデータがあります。
また、非識字率や病気率も高いようです。

2001年北米自由貿易協定(NAFTA)に反対するために、
サパティスタ民族解放軍が非暴力の革命を起こしました。
チアパス州のラカンドンの密林で宣言を出した時「もうたくさんだ」と先住民の虐げられてきた思いを代弁したマルコス副司令官の言葉が一躍有名になりました。
さらに、チアパス州からメキシコシティーまでの行進の際、マルコスは
「ここにいる我々は、反乱する尊厳、祖国から忘れられた心である。この国は今や恥ずべきやり方をやめるべき時である。今やインディオの時だ。」と声をあげ
メキシコの先住民はもちろん、世界的が先住民を意識し始めました。

メキシコの第55代大統領のビセンテ・フォックスは、先住民に対して
次のような演説をしました。
「5世紀間もの屈辱でもうたくさんだ。先住民を無視し、貧しい人々や排除された
住民を統合できないようなやり方はもうたくさんだ。メキシコのインディオは、人種差別を受けただけでなく、権利ある自由な市民としての自己表現を妨げるような公共と
民間の政策をも甘受させられた」。

彼は、移民系の出身で、初めて、野党から大統領になった異色の大統領です。
それでも、当時の政府自体が先住民の生活を守ろうとする動きになって
きているといえます。

また、例えば、ウィチョール族の儀式に対しても国自体が寛容な態度を
示していると言えます。
向精神性があるとされる植物、ペヨーテ。これは、ドラッグと
見なされて、国内では使用が禁止されています。しかし、先住民のウィチョール族
のみ、メキシコ政府が運搬や摂取を許可をしているというのです。

まとめ

たとえ少数派でも、その文化を尊重して、守り抜く。
メキシコにはそんな多様性が続く社会と言えますね。
日本も、島国ではありますが、様々な神を信じ、様々な文化を受け入れる
寛容な文化があると思います。
きっと、我々日本人は、メキシコに行ったら、その多様性に豊かな
気持ちになるのではと思います。

最後までお読みいただき本当にありがとうございます。

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